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企業内起業事例インタビュー プラス株式会社ジョインテックスカンパニー「スマート介護」

平成26年4月28日よりスタートされたプラス株式会社ジョインテックスカンパニー(http://www.jointex.co.jp/)の「スマート介護(http://www.smartkaigo.jp/)」。こちらはイントレプレナー塾・塾生による「企業内起業」事業です。本日はイントレプレナー塾にご参加された宮崎さん(第5期)と片山さん(第7期)、おふたりのリアルな声をお届けします。

― 事業を発案されてからスタートアップまでに起きた想定外の事はありましたか。

【宮崎さん】 根本の部分は当初と変わらず、働く方のためのお役立ちがテーマです。
忙しく本業に専念したいのに、雑用が多く本来のお仕事に専念できない。そんな状況を全国の地場密着販売店様の営業が「究極の御用聞き・究極のICT」で解決することです!
事業プランの検討当初は介護だけでなく医療の部分も含め広く構えていたのですが、知っていけばいくほど、医療と介護は異なる事に気づき、「介護」に絞っていったんです。
想定外な事はあまりなかったのですが、時間の無い中で社内の各セクションを束ねるのは、想定はしていたものの大変でした。
社内資源を使うには、社内みんなの協力が必要不可欠ですね。今年の1月頃ですよ、ようやくみんなの覚悟が決まってきたの。(笑)

【片山さん】 社内で、「本当にはじまるの?」「本当にやるの?」って聞かれるようになって。(笑)宮崎さんは聞かれる度に「大丈夫だ」と言い続けていましたね。

【宮崎さん】 3月の上旬頃に、カタログの準備やシステムの準備などある程度の事に目途が立ち始めて、これなら大丈夫だって。まぁ、実際は動かしながら帳尻を合わせていた様な形でしたが。時間がない中でかなり前倒して進めていましたからね。
プロジェクトをスタートしてからの一番のハードルは、実際に介護現場にかかわる方々にお会いし、「生の声」を聞くことでした。なかなか会う機会が作れない中で、インターウォーズさんに、アポイントをとることに協力してもらったり、一緒にヒアリングしてもらったり、ご紹介していただいたり、その際はとても助けられました。

― リリースされて、その後の反響はいかがでしょうか?

【宮崎さん】 おかげさまですごく反響がいいです!!今期についての事業参画見込み販売代理店様が約180社、そのうち約70社に既にご契約をいただいています。
営業は新規事業にも関わらず、積極的に営業してきてくれて。皆、迷いがない様に感じます。事業に先立ってしっかり市場調査、ユーザーアンケート等を行っていますから、事実に基づく数字で説明でき、説得力が生まれるんだ思います。
あとは、実際に社員の家族の介護などで、自分と関係のあることなので関心が高いです。

― 事業立ち上げ時のお話を聞かせてください。

【片山さん】 新規事業部長の小池も新しいメンバーで、プラスのオフィス家具のメーカー部門であるファニチャーカンパニーから異動してきました。その為、固定概念がなく、提案した事をどんどんやろうよ!と言う前向きな姿勢で進むことができました。

【宮崎さん】 小池さんが先頭に立ったタイミングが良かったとも感じています。

― プラスの社風や人柄も関係あるのではないですか?

【宮崎さん】 そうですね。もともと言いやすい社風、新しいことにトライする風土があると思います。片山さんは部内でかなり議論を交わしていました。

【片山さん】 そうですか?(笑)でも、確かに同じ立場でどんどん意見交換の出来る関係ですね。私は、実際に介護施設へボランティアに行ったり、現場に多く足を運んだりする機会があったので、やはり近くで実態を見ていた分、私の感覚で違うなと思った事はどんどん意見を出していきました。営業マンはほとんどが、福祉用具専門相談員の資格を持っています。相手は介護のプロですから、こちらも用語や専門知識をきちんと得たプロでないとワンストップのサービス提供は無理だと思っています。

【宮崎さん】 「スマート介護」の場合は、当初の事業プランは私で、その後片山が御社にお世話になり、現場の声なども反映して事業プランを再構築していきました。そこに一 度離れていた私がひょいっと戻ってきて…そういうリレー方式な感じがまたよかった様に思います。

【片山さん】 私は突発的なトラブル等の対応をしていましたが、宮崎さんはプロジェクト発足時から、今までの豊富な経験から様々な事を想定していらして、また、関連部署と連携もきっちりととってくださったので非常に頼もしかったです。

【宮崎さん】 何より物流やサプライヤー様等、必要なものはほとんど揃っていたんです。このスピード感は「企業内起業」でなければ、実現不可能だったと感じています。プロジェクトメンバーはそれぞれの個性と意志が強く、きっと色々な意見が出ると思ったので、まずはそのいろんな意見を聞き入れる事を大切にしていました。

【片山さん】何より元になる事業計画が大切だと思います!進行していくと、ふと頭がごちゃごちゃになることがありました。そんな時は、改めて事業計画を見直し、「これはこうだった」と立ち戻ることが重要だと感じます。ブレない信念がとても必要になってくると思います。

【宮崎さん】 スマート介護を作った時に、一言で伝えられないとダメだと強く思って。

「笑顔の介護」をお手伝い

この一言がサービスを表している。本来の介護の仕事があって、その仕事をワンストップでお手伝いをする。それに尽きます。

【片山さん】 サービスを作った時、例えばカタログ・Webの構成にしても、写真一枚にしても、すごくこだわって作っています。掲載している商品の使用例や、実際の現場の風景写真も取材しています!カタログが出来た時は本当にかわいくてかわいくて添い寝しました!嬉しかったです!

【宮崎さん】 スマート介護はきっと1からサプライヤー様を探していたら、この短期間での実現は無理だったと思います。既存のサプライヤー様の存在も大きく、話が進めやすく、本当にありがたかったですね。アイテムは約4500品ありますが、今後もっと充実させていきたいと思っています。

【片山さん】 今後はどんどんお客様の声を反映させながら、さらにワンストップでのサービスにこだわり続けたいと思います。

2014.05.26

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おふたりの人柄や社風、社内の人間関係等が、企業内起業を成功させるひとつのカギだと感じました。

今回の「スマート介護」の早期立ち上げが出来たのは、私共がよく申し上げている事象がいくつも重なっていたと実感します。(企業内起業の成功要因)

1.三位一体の社内体制を作り上げることができたこと。
・本気の企業内起業家の存在(宮崎さん・片山さん)
・経営者の強烈な意志
・社外のインキュベーターの存在(インターウォーズ)

2.経営資源を活かすことができたこと。
・既存事業のインフラ活用(代理店の皆さん、サプライヤーの皆さん、CRMやシステム、物流などなど)
・社内の各部署の賛同・協力が得られた。

3.WIN-WIN-WINの関係性が構築できたこと。
超高齢化社会の到来を控え社会の要請に応えるものであり実現することがお客様にもハッピー、介護現場に関わられる方々もハッピー、代理店さん、サプライヤーの皆さんにとってもハッピーな関係を構築できた。これができて初めてジョインテックスカンパニーの業績に繋がる。

私たちもこのような価値ある事業の立ち上げに関われたことを光栄に感じます。

(事業開発部 片原和明)