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「人を残すは金、事業を残すは銀、金を残すは銅」・・100年企業3万社の背景

江戸時代の医師で明治・大正の時代に満州鉄道総裁をはじめ、数多くの事業を世に残した偉人の言葉です。

「して見せて、言って聞かせて、させてみる」

かつて米沢藩の経済危機を立て直した上杉鷹山の言葉です。この言葉は後世、海軍連合艦隊総司令長官だった山本五十六の言葉にもつながります。

「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず。やっている姿を感謝で見守って信頼せねば人は実らず」

山本氏はこのように発展させました。

また、後継者を育成する際に「彼らが直近で何をしたか等を指摘すべきでなく、これから何ができるのかに、その可能性を発見してやってくれ!」と、同世代の責任者たちに語りかけたという実話は、まさに現在にも通用するものだと思います。

このような思想が根にあったからこそ、日本には3万社を超える100年企業が存在するのだと感じます。

新規事業に取り組むスタートアップや企業内起業家にとって、日本が現在、米中に大きく経済的な遅れをとっているこの時期、先行き不透明な経営環境こそがチャンスであり、この環境を機会とするためにも、現役経営陣の方々は「若者や挑戦者たちに積極的に挑戦の機会を与えることこそ重要」と、偉人の言葉から改めて学ぶことが大切だと思います。

日本のインキュベーション施設は200を超え、どこも盛況ですが、米国の1000ヶ所にははるかに及ばず、ましてや投資総額も遠く及びません。

形式だけで機会を与えても、同じ目線に立って彼らの真剣な意見に耳を傾け、挑戦を良しとしない限り、貴重な人材や事業の芽を摘むことがいかに多いことか。

日々、新規事業に挑戦する人たちや、新しい環境で人生に挑戦しようとする方々を支援するインキュベーターの一人として、これを切にお願いしたいです。

インキュベーションコンサルタント
片原 和明