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【事例紹介】大企業における新規事業開発とイントレプレナーシップ(社内起業家精神)の育成

新規事業開発に取り組む理由

大企業が新規事業に取り組む理由は多岐にわたります。

まず、企業の成長を維持するためには既存事業だけに頼ることができません
市場環境が変化する中で、新しいビジネスモデルやプロダクトを開発し続けることが求められます。

また、イノベーションを通じて競争優位性を確立し、業界のリーダーとしての地位を維持するためにも、新規事業は欠かせません。

社会や顧客のニーズが多様化する中、それに応じた新しい価値を提供することが企業の使命となっています。

社内外のリソースを活かす新規事業開発

新規事業開発の手段として、内部のリソースを活用する方法外部のリソースを取り入れる方法があります。

内部のリソースを活かす場合、企業内の既存の知識や技術、人材を活かして新しい事業を立ち上げます。これには、社員が自ら新規事業を提案し、実行するイントレプレナーシップ(社内起業家精神)の育成が重要です。

一方、外部のリソースを取り入れる方法としては、スタートアップとの提携やM&A(企業買収)、オープンイノベーションなどがあげられます。

大企業各社のイントレプレナーシップ(社内起業家精神)の育成への取り組み

日本の大企業も積極的にイントレプレナーシップの育成に取り組んでいます
以下に日本の大企業の取り組みについての事例をあげます。

サントリーホールディングス株式会社

「FRONTIER DOJO」は、社員が新規事業のアイデアを携えてエントリーし、社外の起業家のメンタリングなどを通じて、事業アイデアをブラッシュアップしていくという「道場」のようなプログラム。2021年に始まった制度で、サントリーの未来を担う新規事業やイントレプレナー(=社内起業家)を育成するために生まれました。

”サントリーの未来を担う社内起業家を育成。FRONTIER DOJOってなんだ?”. SUNTORY POST.
2024-5-22,https://www.suntory.co.jp/company/suntorypost/article_newbusiness2.html?fromid=top、(参照2024-9-10).

ENEOSホールディングス株式会社

長期ビジョンに掲げる「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に向け、挑戦者であふれるENEOSグループとなることを目指した新たな新規事業創出支援プロジェクト「No Limit!」が2023年にスタートしています。

“新規事業創出支援プロジェクト「No Limit!」が始まりました!”. ENEOS ホールディングス株式会社 ニュースリリース. 2023-11-29, https://www.hd.eneos.co.jp/newsrelease/upload_pdf/20231129_01_01_2002167.pdf/,(参照2024-9-10).

artience株式会社(旧:東洋インキSC ホールディングス)

社会変化が加速し、不確実性が高まる時代において、新たなビジネスの創出は多くの企業に共通する経営課題となっています。artienceでは挑戦する風土醸成のため、社内から広く新規事業のアイデアを募り、事業化を支援するビジネスアイディアコンテスト(ビジコン)を開催しています。

”新規事業創出と挑戦の風土醸成をめざす”. project story project.03. https://www.artiencegroup.com/ja/recruit/project/project03.html/, (参照:2024-9-10).

東急株式会社

SK(社内起業家育成制度)は事業を創造する意欲・能力を有する社員を支援し、新規事業創出を通じてチャレンジする企業風土を醸成することを目的に創設、この制度では部署や年齢・役職に関わらず新規事業を提案でき、発案者自らがプロジェクトリーダーとして携わることができます。

従業員のフロンティア・スピリットを喚起し、東急グループの活性化と持続的成長を推進するとともに、新たな顧客価値を創造していきます。

“フューチャー・デザイン・ラボ”. 東急グループ 事業トピックス.
https://www.tokyu.co.jp/biz_topics/innovation /, (参照2024-9-10).

株式会社JTB

未来創造部会とは、JTBのビジネスソリューション領域において、今後企業課題となるテーマを選定し、未来から逆算した思考で事業創造を行う社内活動になります。

“食品ロス削減の共創プロジェクト「Sustainable Voyage Project」を始動
~第1弾として規格外野菜を活用した商品「ロス旅缶」を開発~”. JTB株式会社 ニュースルーム. 2023-5-23,
https://www.jtbcorp.jp/jp/newsroom/2023/05/23_01_sustainable_voyage_project_01.html,(参照2024-9-10).

新規事業開発における外部の活用方法

新規事業開発においては、外部の専門家や企業との連携が成功の鍵を握ります。

JTBの野村氏は、「大企業・中堅中核企業といった事業会社が有するブランド・ネットワークとスタートアップが有する最先端の卓越した技術、大学などが有する専門分野の知見これらが相互補完で交わったときに社会課題を解決する新しい事業(ソリューション)が生まれる」と述べています。

これらの意見からもわかるように、外部との連携は新規事業の成功に大きな役割を果たしています。

異業種交流から新規事業を創出するイントレプレナー塾

インターウォーズの主催するイントレプレナー塾は、外部の知見やネットワークを活用する目的で140社以上の企業にご参加いただいている「新規事業を自ら提案し、実行するためのスキルや知識を身につけるための4ヶ月間のプログラム」になります。

塾では、イントレプレナーとしてのマインドの醸成、アイデアの創出、事業計画の策定、資金調達、マーケティング戦略の立案、社内外を巻き込むためのプレゼンテーションまで、一気通貫で実践するためのカリキュラムが用意されています

実際のビジネス現場での経験豊富な講師陣が、参加者をサポートし、実践的なノウハウを提供します。

https://www.interwoos.com/intrepreneur/

イントレプレナー塾参加者の事業化実績

イントレプレナー塾から多くの新規事業が生まれています。

例えば、シニア世代向け牛丼の具「吉野家のやさしいごはん」は、企業特化版のイントレプレナー塾からの事業化事例になります。事業案の構想から、顧客インタビュー、事業計画の作成など、開発段階から商品化まで長期的に伴走させていただきました。

その他にも、プラス株式会社の「スマート介護」等も塾から事業化されています。

まとめ

意外にも各業界を牽引する企業が、既存事業の領域にとらわれない挑戦をしていることが、事例からお分かりいただけましたでしょうか。

大企業における新規事業開発の取り組みや、イントレプレナー塾について、事業化事例などを、さらに詳しく知りたい方は、ぜひお問い合わせください。