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60万円は適正価格?「Apple Vision Pro」を60人と使ってみた

2024年6月28日、Appleの最新デバイス、「Apple Vision Pro」が日本に上陸しました。 同月13日の予約受付開始と共に申し込み、ついに届いた新製品を早速使ってみました。
新規性と共に世間を驚かせたのはその価格設定。価格は60万円と高額ですが、果たしてその価値はあるのでしょうか?
実際にデバイスを使用した感想と一週間で60人の異業種の方に体験してもらった感想をもとに、その価値を検証します。

Apple Vision Proとは

「Apple Vision Pro」は、最大の特徴であるAR(拡張現実)とVR(仮想現実)を切り替える機能を搭載したApple初の空間コンピュータです。
またそれを実現する

  • 超高解像度ディスプレイを搭載
  • 遅延のないリアルタイム表示を実現する、新しいR1チップ
  • 12台のカメラ、5つのセンサー、6つのマイクからの入力処理
  • 空間オーディオシステムによる、臨場感あふれる音声

など最新技術が盛り込まれたデバイスとなっています。

開封とセットアップ

開封すると、まず目に飛び込んでくるのは高級感溢れるデザイン

セットアップもシンプルで、直感的に操作が可能。

まず、専用アプリをスマートフォンにインストールし、ガイドに従って接続と設定を行います。

次にVision Proを頭に装着し、目のトラッキングや音声認識の調整を行います。最後に動作確認とWi-Fi接続を終えれば初期設定完了です。

複雑かと思いきや、ものの数分で準備は終わり、すぐに使用を開始できました。

いざ実践

Apple Vision Proを使って、実際にZoomを活用した会議を行ってみました。平行してChatGPT・Slack・FaceBook・Messenger・YouTube・Safari・文字起こしツールNottaも展開することで、PCからもスマホからも手を放しての仕事ができました

初めて使用したときの印象は「これはすごい!」、この言葉に尽きるでしょう。皆さんにも動画でこの感動をおすそ分けします。やはり言葉よりも実際に見て頂くことが一番の共有になること間違いなし。

他にもフィールド上に立った視点でのサッカー観戦や、臨場感あふれる音楽ライブを視聴。体験者の方からは、「私のために歌ってくれています。」といった声も。


感動ばかりの体験でしたが、
・充電の持ちが心もとない点
・Apple製品あるあるの独自充電機器しか対応していない点
が少し気になりました。

【60万円】高い?安い?

「Apple Vision Pro」の魅力は十分お伝えできたでしょう。

しかし、重要なのは実際に60万円の価値があるのかどうか。

同様のXRヘッドセットであるMeta社の「Quest3」約8万円と比較しても容易に手は出せない値段と言えるでしょう。

そこで、「Apple Vision Pro」を活用することで削減できるコストを検討してみました。

1. モニター機能

「Apple Vision Pro」は、物理的なモニターが必要なくデスク環境に左右されない作業空間を実現。
複数の仮想モニターを自由に配置できるため画面の切り替えの手間が減り、作業効率が大幅に向上します。
PC本体及び複数のサブディスプレイの購入も不要になると言えるでしょう。
実際にZoomで会議を行いながら7つの画面を表示させていましたが、もちろん動作に問題はありませんでした。

2. カメラ機能

「Apple Vision Pro」には、3Dカメラ機能が搭載されており、高品質な静止画や動画を撮影することができます。
別途カメラを購入する必要がなくなり、AR/VRコンテンツの制作をはじめとしたファイルの編集も1つのデバイス上で完結します。

3. ホームシアター機能

「Apple Vision Pro」を装着すると、空間内に大画面の4Kテレビを超える映像を表示できます。 映画やスポーツ観戦を大迫力で楽しむことができ、家にいながらシアター体験が可能です。

4. スピーカー機能

高品質なオーディオシステムが内蔵されており、別途スピーカーを購入する必要がありません

5.PC/スマホ/ゲーム機の代替

既存のXRヘッドセット同様VRゲームを遊べるだけでなく、高性能チップが埋め込まれているためオフィスワークも問題なく実行可能。

Apple Vision Proが提供する機能を個別に購入した際の一般的なコストも計算してみました。

  • パソコン: 30万円
  • スマホ:15万円
  • 4Kモニター複数台: 5万円×7台 = 35万円
  • 3Dカメラ: 5万円
  • 大型テレビ: 100万円
  • ホームシアター:6万
  • スピーカー: 5万円
  • ゲーム機:5万円

合計すると201万円。 これだけの機能を一台で賄えることを考えると適正な価格とも思えませんか。

結論

「Apple Vision Pro」は、その価格に比例するように多機能で高性能なデバイスでした。

新しい体験を求めるユーザーにとっては、価値ある投資となるでしょう。私も実際に使ってみて、その可能性を実感しました。


『高すぎじゃない?』『何に使うの?』と買う前から何度も言われ、悩み、指を震わせながら予約をした後悔はゼロ!


「大型テレビはしばらく買わずに、ベットで寝ながらDisney+で3D映画を観ながら、ちょっと新聞読んだり、調べ物したり、slack返したり、chatgpt で企画したり、zoomも出来るし、普通に仕事もできてしまう。 目線で操作を行うため障碍のある方や寝たきりの方も働けちゃうなぁ。
映画撮影、新聞やニュースの会社もこれに合わせなきゃだし、ミーティングのあり方もこれに合わせなきゃだし、パソコンとスマホも要らなくなりそうだし…」
などと未来に対して今からワクワクしています。

付随するアクセサリーの製品開発など、新たなビジネスの源泉にもなることが期待されます。