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コラム

第226回

 子供の才能

 ある時、貧しい炭鉱の町で育った少年が、周囲の理解を得て一流のバレエダンサーになるストーリーの「リトル・ダンサー」というミュージカルで子供達が華麗で超人的なダンスを披露している姿に、一緒に観劇していた敏腕キャリアウーマンが「子供がこんなに頑張っているのだから、私も頑張る!」と相当頑張っている女史が更に奮い立っていた。

頑張る事と無縁の私は、こんな天才的な子供たちはどうやって育つのか気になってしまい。「子供の才能の育て方」に興味が湧いた。 

そういえば以前、子役を養成している先生に、幼児も演技ができる不思議を問いかけたら 「子供たちにとっては、ゲーム(遊び)のような感覚なんです。上手くできた!やったぁ!という。」と答えが返ってきた時になんとなく解りかけた気がしたものだ。 

大人でも、プレゼンやスピーチがやたら上手な人に共通するのは、楽しんでやっている。 

まずは楽しい(遊び)という事は大前提なのだろう。 

かといって、誰もが同じ事で楽しいとは限らない。その子にはその子なりの才能(遊び)があるはずなのだ。そして、その才能を開花させるにあたって、諸々サポートする人との出会いも大切だが、結局は、その状況を素直に受け止めて懸命に努力する本人の意思がなければ、そう、例え始まりはゲームであっても、徐々に厳しい環境に耐えていかなければ才能は伸びない。

才能(好きな事)を楽しんで努力する才能も育てないとである。あの大谷選手も、切っ掛けは野球が楽しくて好きになり、その好きな事に努力する才能が自分にあったと思うとなにかの番組で語っていた。(それにしても素晴らしい人物だ。) 

人間は、あらゆる才能の芽を持って生まれてくるというが、全ての子供たちが平等に才能を伸ばすことは、それぞれの家庭の事情や環境により難しいとは思う。それでも切っ掛けは身近な大人だ。 

ということで、まだ、間に合う幼子を身近で知る人は、子供が興味を持っている事に注意を向けて、出来る限りの応援をしてみたらどうかと思う。とはいえ、応援にはお金もいるし、知識も人脈も、なにより費やす時間も必要なので、そんな余裕は無いという方でも、なにがしかの知恵は出せる。 

それに昨今はネットさえ繋がれば、コストや時間を最小限に抑える事は可能なのである。 

子供の才能は少しのひっかけで目覚める。日本の未来を担う子供の数は激減しているが それぞれに興味のあることを見つけてあげる事ができたら、大人の幸せが倍増する。 

自分の子供は勿論の事、親戚の子、お友達の子供、教師なら生徒の才能を見つけ、応援する事を大人の仕事として心に留めてみて頂けませんか?

「子供の才能を育てる」のは大人次第なのだから。 

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