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コラム

第48回

「宝くじ」

過日、気の置けない仲間と酒席で盛り上がり、買わなければ当たらないという結論に達したので、ロト6を購入した。当選日まで資金使途を試算して楽しんでいたが、見事にはずれた。やはり、買えば当たるというものではない。

そうは言っても、宝くじは魅力的だ。一体いつからこの仕組みはあるのかと思ったら、なんと2000年も前(日本は弥生時代)にローマで誕生したという。

日本では、江戸時代初期に、大阪のお寺で木札を引いて、当選者の「幸運」を祈った事が始まりで、昭和になってから「宝くじ」という名称になり、日本政府と地方自治体が販売し、戦後の復興資金調達に役立てたそうだ。昭和29年に再編され、徐々に今のような大規模な宝くじの仕組みが出来上がったとの事。

徐々に、規模が拡大しているのが面白い。ちなみに、還元率は約45%だそうだ。45%。どんな目論見で始まったものかは別として、一等に当選すれば、ローリスクで大金が手に入る、幸せな事である。当選者は、実に羨ましい。

しかしそれ以上に、心と体が健康で、自分で「この仕事が好きです、天職です。」と言えるキャリアに遭遇できている人程幸せな人はいないと思っている。

お金と上手につきあう前提条件は、体と心が健康であることだが、そのお金を稼ぐ方法が、やりがいのある仕事であれば、毎日が楽しくて仕方がないはずだ。楽しい仕事は、どんなにきつくても「楽」な仕事になる。楽だと疲れない。

そもそも、苦にならないのは、その仕事が好きだからである。好きならその仕事と生活スタイルが自ずと連動するものだ。

仕事に合った生活とは、その仕事を継続・発展する為に必要な行動をして、勉強する時間も、お金も惜しまずに使える生活の事だ。仕事を離れて趣味に時間やお金を使っても出世するのは、映画や小説の世界だけである。

誰よりも自分の仕事に関しての情報に貪欲で、自分の時間やお金を仕事関係に楽しんで費やしていれば、情報に疎い人や、仕事を上面でする人より秀でて当然である。

宝くじに当たるのは、偶然という目に見えない他力だが、キャリアは自力で見つけられるし、磨く事ができる。より早く、人生の宝くじ(天職)を自分でめぐり当てて、楽しみながら、仕事をして欲しいと思っている。めぐりあった仕事に生活スタイルを合わせる事が苦にならずにできていたら、それこそが、「大当たり」(天職)なのだから。

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