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コラム

第52回

「食事と文化」

2009年、いよいよ日本は「超」高齢化社会に突入です。今年も、現実に眼を向けて、これからの日本の社会に役立つ、新規事業の創生のお手伝いをして参る所存でございますので、本年も、どうぞ宜しく御願い申し上げます。

今年初めは、株式会社エックスヴィンという会社をご紹介したく思います。
おいしい物を楽しく食べる事が文化であり、それを保証するのが国の政治だそうです。食生活が安心という環境のもとに、知的な発想も生まれ進化もあるという事なのでしょう。そして、そういう生活を保証するという事が国を司る人の使命というわけです。

株式会社エックスヴィンは、一人暮らしの高齢者の方の毎日の食事を、行政の高齢者を守る仕組みとともに支えています。低カロリー、減塩、減糖、小口、軟らかめという事に気を使い、栄養バランスを考えたお献立のお食事を毎日、毎日、お届けしているお弁当宅配の会社です。

先日、そのエックスヴィンの社長と専務と、ゆっくりお話しする機会がありました。

いろいろな経験から、宅配のサービスは、日々のコミュニケーションが大事だと気づかれて、ちょっとしたお声がけに気を配られたり、毎日お届けするので、お客様の体調や要望も良くわかる事から、もっとお年寄りに喜んで頂けるサービスをしたいとも考えていらっしゃいます。

メニューの事では、病人食はどうしても味気ないので、もっと美味しくできる方法や、色々な四季折々のお魚を食べてもらう為の方法を、日々検討されているそうです。そんなお二人のお話を聞きながら、この方達は、本当に「食事」を届けていらっしゃるのだと思いました。

人に良い物を、楽しんで食べて頂けるようにとの思いを持って仕事をされているのです。一人で食べる事になっても、届けてくださる方との会話一つで、一人の侘しさは消えます。

一人で買って、一人で食べる食事ほど侘しいものはありません。気遣いと共に届けられる食事は価値あるものと感じます。

時代が変わり、いまや、日本は超高齢化社会です。高齢者社会にはその社会なりの文化が育つのだと思います。高齢になった「お一人様」に、もう一つの家族が、一生懸命考えてつくったお弁当を届ける。

食事はその人の体調や生活に合わせて「美味しく届く」ものという新しい食文化も定着して欲しいと思っています。

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