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コラム

第55回

「祭り」

日本中が興奮しまくった、ワールドカップ。にわかサッカーファンと化した私と会社のメンバーは、6月1日1土曜日に行われた、記念すべき日本での開幕戦【カメルーン対アイルランド戦】を観戦した。

会場に向かう新幹線の中から、興奮したサポーターたちは、すでに戦いが始まっていた。新潟駅に着くと、そこは治外法権とも思える、いつもと全く違った熱気溢れる国際都市があった。

白鳥の羽をモチ-フにしたという会場で、世界の代表選手たちの蹴るボールの行方に、5万人の放つ「叫び、怒声,ため息」はこれまでに聞いたことのない音感であった。

世界が興奮した、ワールドカップ。 2002年の夏を迎え、今回のW杯を振り返ってみると、これまでオリンピックを始めとする世界の一大イベントを体験し、70メートルジャンプの日の丸飛行隊、柔ちゃんの金メダル、Qちゃんのマラソン金メダルと興奮してきたが、今回は全く違った。

考えてみるとあくまでもテレビを前にしての観戦であり、遠く離れての興奮であった。その点、今回はスタジアムに行かなくても、日本中いたるところで沸いたWサッカー空気を体で感じることが出来た。

そして、幸運にもその場で試合を観戦したことによる参加した意識が興奮を更に高め、日本戦の際は、会社で、メンバーと共にプロジェクターを使い大画面に映し出される試合に大いに盛り上がった。

過日、友人の誘いであまり気がのらなかったが、試合の行われていない国立競技場に行って我目を疑った。そこは、5万人の観客で会場にウェーブが興り、海外からきたサポーターと日本サポーターたちが一体となって盛り上がっていた。

携帯で今日の試合を、いつ何処にいても確認できるようになった。ネット社会が到来し、一つの出来事をテレビ、新聞、インターネットを始め、コミュニケーションの手段が多様になり形を変えて情報が入ってくる。

でも、だからこそライブで同じ時と場を、皆で共有して盛り上がることに価値がある。国立競技場に5万人もの人が5,000円のチケットを買い、そこに試合が行われてなくても人が集った。

成長企業は、時々お祭りイベントやキックオフをよくやっている。日本中を熱狂の渦に包んだW杯。企業の元気の基は、祭りにもあるを示唆してくれた。

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