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コラム

第61回

「ユビキタス情報社会」

過日、自分の名前をネットの各種の検索エンジンにかけてみた。同性や同名の他人に混じって、自分自身の情報が数百件見つかり、驚いた。講演や会社情報、新聞パブ、そして知人のイベント協力情報、各種団体の参加仕事情報に登場している。

ひょっとするとと思いながら身内を検索してみたら、驚いたことにある同好会の中に登場していた。プライベートな内容までと考えると、ぞっとした。

1995年頃のネット黎明期の頃は、情報を見てもらうだけのサービスだった。
最近では急速にインフラが整い、そして機能が増え、いつでも何処でも誰でも様々な情報を、コストをかけずに入手できる「ユビキタス情報社会」(ユビキタスとは、ラテン語で神はどこにでも遍在するという意味)がやってきた。

便利である反面、「このサービス、こんな使い方すると、こんなことできてしまう」と、セキュリティの視点でドキッとする場面が時々ある。ネット利用者は爆発的に増え、作り手側の「こんなふうに使って貰いたい」といった勝手な解釈はいっさい通用しない。一度事故が起こったら、信頼を失うのは簡単な社会になった。 

今、どの企業も、ネットの危険性に直面している。とくに、知名度の高いサービスや会社ほど、何か問題が起こった時の反響は大きい。 便利な面ばかり追求することなく、サービスやシステムを、良く検証し、そして取り入れていかないと大変なことが想定される。

「2チャンネル」のことは皆さんご存知だろうか? いろんな【族】が、様々な企業に向け、いろんな造言を書き綴っている。その内容が事実かどうかは別にして、実社名入りで書かれた企業は、大きなイメージダウンとなる。

情報が真中に位置し、大きな力を持った今日の社会は、利便性とリスクの両面を有している。また、小が大に挑めるこれまでにない、大きなビジネスチャンスの時代でもある。

今日の絶好のビジネス機会に向けベンチャー企業は、個人情報を頂けても、安心して利用できるビジネスモデルを構築していくことにある。

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