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コラム

第222回

「ちゃぶ台」

私の家と会社には、「ちゃぶ台」があります。「ちゃぶ台」は、子供の頃から家族でわいわい言いながらご飯を食べたり、近所のおばぁちゃんが来て会話したり、父が新聞を読んだり、兄弟で勉強したり、家族でテレビを見ながら一日の出来事を話す生活の中心の場でした。 今も、我が家では「ちゃぶ台」が、コミュニケーションの中心となっています。

インターウォーズを創業する時、会社にも社員やブレーンの人達と皆でランチや、コーヒーを飲みながら賑やかに会話する場があったらいいな~と思い、「ちゃぶ台」を置くことにしました。

足の低い「ちゃぶ台」は、オフィスでは使えないので、丸い大きな木のテーブルに丸ガラスを乗せ「ちゃぶ台」の代わりに使ってきました。
現在は、出島インキュベーションルームの真ん中に置かれ、常にお菓子があり、多様でオープンなコミュニケーションの中心の場となっています。

ここで、多種多様な人が集いオープンに語り合い、様々なアイディアが生まれました。この営みは、ハーバード・ビジネス・スクールで提唱された、オープンイノベーションの概念に通じるものがあります。 

イノベーションを起すには、企業内起業家が、自社の経営資源だけでなく他との連携を積極的に活用することが有効です。 ここ数年、大学や他社の技術のライセンスを受け、外部から広くアイディアを募集するなど、社外との連携を積極活用するオープンイノベーションによって共同開発している企業が増え、様々な成果が出ています。

日本の原風景である「ちゃぶ台」は、区切りのない曖昧な空間を創り、多様なコミュニケーションの場を演出してくれます。
これまで、当社の出島インキュベーションルームに集った人々が、「ちゃぶ台」を囲んでオープンな語らいをした中で、様々な事業が生まれてきました。

これからも、「ちゃぶ台」が創りだす空間で、起業家の皆さんと共に、様々な事業機会を創り出してゆきたいと思います。

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