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コラム

第244回

「異業種交流会東京501の会長就任にあたり」

この9月、異業種交流会東京501の会長に就任いたしました。
2001年3月から顧問として関わってきましたが、前会長の池田さんより任を引継ぎ、東京の会長に就任するに至りました。

「異業種交流会501会」とは、明治維新の頃、日本を代表する500社の会社設立に関わったとされる経済人「渋沢栄一」の業績を一社でも超え、地域社会から活力あふれる日本を築いていこうという主旨に賛同した起業家や経営幹部の集う交流組織です。

この会は新潟からスタートし、東京・郡山合わせて現在127法人260会員の組織になっています。経営のあり方を学ぶ研鑽の場であり、DeNA創業者の南場さんを始め、これまで200名を超える起業家の皆様をお招きし、毎月一回「起業」をテーマに講演いただいております。交流を深める刺激的な場となって17年目を迎え、今日に至っています。

日本は今、スタートアップ起業が好転し、2016年は過去最高の2,000億を超える資金調達をしています。今年も高水準で推移し、大企業のオープンイノベーションによるベンチャー投資も広がっています。日本は、起業家精神旺盛なホンダやソニーといった多くのベンチャーの勃興によって、世界で類の無いスケールと速さで豊かな国になりました。

しかし、現在の日本の起業率は5%で、先進国では最下位です。欧米では10%を超え、米国のVCへの投資額は7兆円というスケールで、日本の80倍の規模です。中国での起業率は20%で、10兆円が投資されています。現在、世界の時価総額ベスト10に入っているのは、1990年代シリコンバレーで誕生したアップルやアマゾンをはじめとする企業群と、中国のアリババとテンセントといった新しい産業を興した企業です。世界では産業構造の大きな転換期の中で、新旧交代の新陳代謝が起こっています。

過日、日本能率協会から、国内企業の7割を超える企業が現在の主要事業の5年後の見通しがつかないとのリリースがありました。ITの急速な進展などによる、今の世の中で起こっている大きな経営環境変化の実態をよく理解し、危機感を持つ経営者が多い実態が示されました。

産業構造が大きく変わるインダストリー4.0を迎え、すべてのものがインターネットにつながり、情報の蓄積活用のAI・ビッグデータ・IoT・シェアリングエコノミー・エネルギー革命・バイオ・ロボティクス・健康・スポーツ・農業・観光と生活・社会のあらゆる側面を劇的に塗り替えていく新たな世界が到来してきました。

日本経済の新たな産業構造を変えていく担い手となる、起業家精神溢れるチャレンジャーが集う「異業種交流会東京501」に力を尽くす所存です。

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